全自動

NC指令により切削送り及び戻りを自動的に実行、送り動力源は機械主軸の回転のみ

高精度

繰り返し加工精度±0.01。直角度5μ/50mmスライド移動(無負荷)

万能型

最小加工径 \(\phi\) 5、100mm幅までのフェーシング、ワークに合わせて3種類のヘッドから選択、市販の内径溝入れバイト使用可能

加工例

リセッシング
グルービング
内側段付フェーシング

機械スピンドルが正回転を始めると、それに伴ってスライドが自動的に広がります。スライドは一定位置(事前に手動にて寸法調整が必要です)まで開き出していくとスピンドル正回転のまま、自動的に閉じこんでいきます。ほぼスタート地点までスライドが戻ると、ニュートラル状態となり、スライドは原点位置でエアカットを続けます。再度運転する場合はスピンドルを逆回転させるとクラッチONの状態となり、スピンドル正回転で同じ動作を行います。

操作手順の概略

  1. ヘッドを手動に切り替え、スライドを最大径まで移動させた後、ヘッド本体の目盛りを見ながらストロークを調整する。
  2. ツールプリセッタにより、ホルダを移動しながら加工径を設定する。
  3. ヘッドを自動に切り替える。
  4. ドライブキーと位置決めピンの位相を調整し、ヘッドを主軸に取り付ける。
  5. 送りピン数を決める。
  6. 50rpmで5秒間逆転する。
  7. 刃先を加工位置まで移動する。(Z軸移動)
  8. 正回転により切削送り及び戻りを実行する。(主軸回転数、送りピン数によりドウェル設定)
  9. 原点復帰後、停止
  10. Z軸移動、オリエンテーション
  11. ツールチェンジ
  12. ツールチェンジ→➏に戻る

標準セット内容

仕様

型式速度
BT40-RH10/W1
BT50-RH10/W1
標準速度
BT40-RH10/W2
BT50-RH10/W2
2倍速度
BT40-RH10/W4
BT50-RH10/W4
4倍速度
リセッシング加工径(mm) \(\phi\) 5- \(\phi\) 150
ストローク(mm)0.5-10
許容回転数(r. p. m)360
送り切り換え3段変速
繰り返し停止精度(mm)±0.01(無負荷時)
本体重量(シャンク付き)(kg)BT50:9.5 BT40:7.1

送り速度について

図1 送り速度の変化について

 本機では偏心したピン(クランクピン)の回転移動量のうち\(x\)方向成分のみを取り出し刃先を移動させる機構を採用しています。図1において、

\(R\):偏心量(ストローク設定値の半分)
\(S\)点:刃先のスタート点(原点)
\(M\)点:刃先最大移動点 です。

 また、クランクピンは\(S\)より時計方向回りで\(M\) を通り \(S\) 点まで帰り1往復します。
 いま、\(P_1\) 点にあるクランクのピンが機械主軸1回転で\(P_2\)まで移動し、それに伴い刃先が\(\chi_1\)点から \(\chi_2\) まで移動したとします。
 主軸1回転当りのクランク回転角を\(\omega\)とすると、スピンドルが\(n\)回転したときの刃先の移動量\(x\)は、
$$x=R-R\cos \omega \cdot n$$
 したがって、その時点での送り速度(スピンドル1回転当りの移動量)は、
$$Vx=R \omega \sin \omega n$$となります。すなわち、速度はサインカーブになり、刻々と変化しています。

※ 本機は一定速度で動いてはいません。
※ 送りピンを変えなければストロークにかかわらず、加工時間は一定です。

ドウェルタイム計算要領

$$(実稼働時間) T_1=\frac{800\div本体型式定数   }{  送りピンの数  }\times\frac{60}{主軸回転数(rpm)}$$

$$(余裕時間)T_2=10秒~15秒$$

$$(トータル時間)T=T_1+T_2$$

本体型式定数:標準速度=1,2倍速度=2,4倍速度=4

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